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2016年12月 1日 (木)

「いじめのない学校と社会について」11月議会本会議質問②

11月定例会 個人質問「いじめのない学校と社会について」後半

「いじめは悪い」と子どもたちに伝える指導について

【青木議員】子どもたちが「いじめ」の加害者となる時の対応について、報告書は提言の中で、「子どもたちは『いじめは悪い』ということは理解していても、現実の行為をいじめと認識せずにしてしまっていることがある」と指摘し、「子どもたちが自ら日常での気づきや配慮ができるようにするための指導の充実を図ることが求められる」としています。  
 
 また、いじめ対策法の見直し提言でも、いじめが重大な人権侵害に当たり、決して許されないことを児童生徒に理解させるために、具体的な事例をもとに児童生徒にいじめの問題を自ら考えることをうながすといった、実践的な取り組みの方向が示されました。
 
 教育評論家の尾木直樹氏は、西区の事件を受けたシンポジウムにおいて、次のように強調しました。
 「自殺する子が出たら、ほとんどの学校でなされるのが『命を大切に』という教育です。これは、亡くなった子を責めることです。反省すべきなのは、『自分はこんなに愛されているんだ』と、愛が伝わるようなことを子どもたちにやれて来なかった、学校や私たち地域社会です」  
 
  この指摘に私は共感します。そして、亡くなった子どもたちがなぜ追い込まれたのか、原因となった「いじめ」がいのちまで奪ってしまうということに、正面から向き合う必要があります。加害者となることは、相手を傷つけ自分も苦しむことになります。  
 
 子どもたちの気づきと立ち直りを支えるには、いじめ克服の具体的な事例をとりあげた副教材を用意することも必要です。すべての子どもたちがいじめ問題と向き合い、自ら解決してゆくちからを育むために、教員と学校が、そして大人と社会全体が、知恵とちからを尽くして、子どもたちのいのちを守りぬく覚悟をもたなければなりません。
 
 
「いじめは悪い」ということを子どもたちに伝える指導について、教育委員会はこれまでどのように取り組み、また、この提言をふまえて、今後どのような施策を推進していくのか、具体的にお示しください。

小グループでの話し合い活動など授業展開例を示す(教育長)

【教育長】教育委員会では現在、「ING(いじめのない学校づくり)キャンペーン」や「学校における仲間づくり推進事業」等を実施し、自他を大切にする心の育成を図っているところでございます。  
 
 今後は、道徳や特別活動の授業において、いじめをより身近な問題としてとらえさせることができるよう、ロールプレイングや小グループでの話し合い活動を入れた授業展開例を各学校に示し、いじめを未然に防ぐ取り組みの充実を図ってまいります。


Pb290037


学校現場の教員体制が不十分との認識か(再質問)

【青木議員】教育長にそれぞれご答弁をいただきました。
 まず、遺族の言葉の受け止めについて、教育長は、報告書が出来る限り事実を明らかにしたものであり、調査の過程で遺族の理解も得てきたとおっしゃいましたが、それをもってしても、このたびの遺族の言葉にふれると、真相の解明には検証が及ばなかったのではないかと、私は思います。
 
 教育長の新たな決意もお聞きしましたが、検証のあり方については今後の課題として、考えていただくことを要望いたします。
 
 また、「見えにくいいじめ」への対応については、報告書を受け「提言を踏まえた点検活動表」を全教職員に配布し、また、学校生活アンケート、つまりハイパーQUテストの2回実施で効果的な活用をめざすとのお答えでしたが、いじめを発見するシステムばかりが目立ちます。実際システムへの偏りに、現場の教員から疑問の声があがっていると聞いております。
 
 「見えにくいいじめ」に気づく体制として、点検表やアンケートを活かすうえでも、教員が子どもたちの変化にすぐさま対応できる環境が求められています。そこで、再度おたずねします。
 
 中学2年生の35人学級の早期実現と教員の増員について、西区の事件の報告書が指摘した「学校現場の実態と要望を比較してみる限り、まだまだ十分というにはほど遠い水準である」との認識があるかをうかがいましたが、お答えは「教員数を増員して欲しいという学校現場の要望に対しましては、非常勤講師や発達障害対応支援員等の配置に努めてきた」というものでした。
 これは、学校現場の教員体制が不十分であると認めたうえでの対応と理解してよろしいですか。明確にお答えください。

さらなる教員増の声あること知っている(教育長)

【教育長】これまでも、学校現場の要望に応え教員配置に努めてきたところでございますが、さらなる教員増員の声があることは認識しています。

子どもの安心安全に生きる権利、財源問題とはレベルが違う


【青木議員】また、少人数学級については、財源の課題があるとのお答えでした。これは納得ができません。
 財源を理由に、子どもの自殺という事実を前にして、再発防止の提言で2度に渡る重要な指摘である少人数学級を後回しにしていいのですか。2度と悲劇を繰り返してはならないという教育委員会の覚悟が、失礼を承知で申しあげますが、この答弁には読み取れません。
 
 子ども応援委員会の職員増を否定することではありませんが、学校は、教員とスクールカウンセラーたち専門家との両輪あればこそです。
 なごや子ども条例の安心安全に生きる権利、生きることが守られるための最善の方策をとることが本市の責務とされています。財源問題とはレベルが違う問題ではありませんか。
 
 先日は、少人数学級の質問に対して教育長は、「拡大も視野に入れて研究したい」と答弁されていますので、35人学級の中学2年生への拡大についても視野に入れているということでよいですか。お答えください。

拡大も視野に入れ他都市の状況を研究していきたい(教育長)

【教育長】少人数学級につきましては、他都市の状況や実施方法について、拡大も視野に入れ研究してまいりたいと考えています。

子どもが大切にされる社会は、大人も大切にされる社会(意見)

【青木議員】教育長の答弁を頂きました。研究を進めるうえで、これは強く要望いたしますが、子どもたちが安心安全に生きる権利が守られることは、コストに代えられないということを、いつでも念頭に置いていただき、いじめ問題の再発防止に向けて、最善の手だてを尽くして頂きたいと思います。
 
 そして、子どもが大切にされる社会は、大人も大切にされる社会です。教員が人間らしくゆとりをもって働ける環境でこそ、子どもたちの健やかな成長を支えることができます。
 
 教員の多忙化、見えにくいいじめ、部活動のあり方など、課題はたくさんありますが、これは西区の事件にとどまらない、全市的な問題としてとらえていく、その立場で取り組んでいただくことを強く要望しまして、質問を終わります。(了)

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