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2017年3月17日 (金)

「リニア計画の実態と本市の責任について」2月議会本会議 個人質問①

3月8日の本会議個人質問の全文を分割して掲載します。

◇リニア計画の実態と本市の責任について
(1) 名城非常口工事にかかわる沿線住民への対応
(2) リニア駅建設の用地取得に係る土地収用法適用の可能性
(3) リニア工事にかかわる問題の市民相談窓口の設置


沿線住民からの要望への対応はどうしたか。JR東海は、出来町通の環境影響の調査を済ませたか

【青木議員】
    JR東海が2027年名古屋開通をめざすリニア計画は、昨年6月に中区三の丸の名城非常口工事、今年1月にはリニア名古屋駅建設の準備工事が着手されました。
   名城非常口工事は、こちらのパネルとお手元の図にお示ししたように、愛知県警本部東側の公園跡地に、直径40m深さ90mの縦穴を掘るもので、JR東海によれば非常口の建設にともなう建設残土の量は約10万㎥。10トントラックにして約1万7千台分です。
   この残土運搬について、JR東海が示した工事車両のルートは、出来町通、大津通、国道22号線、41号線と、どれも市内指折りの幹線道路で、これらのルートは2014年10月にリニアが国の工事認可を受けた当初の計画より、走行範囲は拡大されています。
   
   この非常口工事が終わると、次に始まるのがリニア本体のトンネル工事です。今度はおよそ120万㎥の建設残土がこの非常口用の縦穴から運び出され、その量は東京ドーム約1杯分に相当します。リニアの非常口工事とトンネル工事、その膨大な建設残土の持ちこみ先はいまだ決まっておりません。
   2027年リニア開通までの10年余り、この一帯は名城非常口近辺だけでなく、ルートに示したように、広い範囲に渡って残土運搬のトラックがひっきりなしに往来する事になり、近隣の名城病院や名古屋医療センター、そして沿線住民の生活環境に相当な影響が及ぶことは避けられません。

Photo

    JR東海は昨年6月、名城非常口工事の住民説明会を3回実施しました。初日は約80名の市民がつめかけ、次つぎ質問の手があがりました。
   東区の町内役員を務める方からは「清水口から出来町通は普段から大渋滞で、騒音、震動、排気ガス問題で大変だ。地元調査や住民の聞き取りがまったくやられていない」
   続いて中区町内の方からも「地元が受ける工事の影響は10年余り。ダンプが集中するとこの周辺の道路はみんなからんでくる。学校も近いし、現場を本当に把握しているのか心配だ」また、周辺の環境悪化については「工事車両のルートにも振動計と騒音計、排気ガスの測定器を24時間設置してほしい」と要望があがりました。

   これらの質問や要望に対し、JR東海の回答はたびたびかみあわず、答えに窮する場面が目立ちました。対応について「検討する」と繰り返すJR東海に対し、「住民が困っているのだから、検討するではダメだ。ここではっきりしてもらいたい」と詰め寄られる場面も相次ぎ、またJR東海が回答に手間取りながら「もう時間がないから」と質問を切り上げようとするので、住民からは「端的に答えないから時間がなくなる」と厳しい指摘が返ってきました。

   このような状態の住民説明会でしたが、JR東海は「市民の理解を得られた」として、説明会の翌日に非常口の工事に着手しました。
   本市はリニア工事について「民間事業なので名古屋市が工事の進捗に関わる立場ではない」としていますが、そこで環境局長におたずねします。今後10年に渡ってリニア工事の影響を受ける、中区、東区など沿線住民から強い不安の声があがっています。JR東海に対しては、工事車両ルートでも環境モニタリングを行うことや あらためて地元調査や住民への聞き取りをするようにと強い   要望がありましたが、その後、環境局としては、どのように対応されたのでしょうか。そもそも、出来町通は、2014年の工事認可を受けた時点では、工事車両ルートに含まれていませんでした。JR東海は、出来町通の環境影響について、調査を済ませたのでしょうか。環境局長におたずねします。

JR東海の当初の環境影響評価書には出来町通はなかったが、走行ルートとして追加。JRには丁寧な説明を行うことを申し入れた(局長)
【環境局長】
   JR東海の環境影響評価書では、出来町通(市役所から東の区間)を走行ルートとして示していません。その後、名城非常口の工事計画が具体化し、その説明会で新たに走行ルートとして使用することが示された。市として、JR東海に対し、建設発生土の運搬車両が走行を始める前に騒音、振動の影響を検討し、必要な環境保全措置を講じるとともに、住民に丁寧な説明を行うことを申し入れた。今後、出来町通の走行にかかる環境影響等についてJR東海から報告を受け次第、その内容を確認し、より環境に配慮された事業となるようJR東海に働きかけます。

「後追い調査」で良しとしているJR東海にお任せというのは問題。市長は地元町内会に聞いたのか(再質問)
【青木議員】
   環境局長のお答えは、当初予定されていなかった出来町通については、建設残土運搬が始まる前にJR東海が環境影響調査をするとの事ですが、これには驚きました。
   しかも、事業者の報告待ちだということです。環境局に調査内容を厳しくチェックしてもらうのは当然ですが、このような「後追い調査」で良しとしているJR東海にお任せというのはやはり問題だと言わざるをえません。 そこで市長におたずねします。昨年8月、リニアの環境問題に関わる市民交渉の場で、名城非常口工事の問題が指摘され、市長は「出来町通はわしんとこだもんで、いっぺん聞いてみるわ。町内会長とか何人かおるで」とおっっしゃいました。その後市長は、どのように対応されたのですか。

JR東海には丁寧にやってもらう。町内会長にはまだ聞いてない。今度聞く(市長)
【河村市長】
   まだ町内会長には聞いていない。1日最大800台ですか、ここだけではない、10年間最大続く、JR東海にはよっぽど丁寧にやってもらう。あの時も言いましたので町内会長に聞いてみる。

残土の搬出先も決まらず、その環境影響調査もされていない、不安の声は当然。市長は誠意ある対応まで見届けよ(意見)
【青木議員】
   ぜひお話していただきたい、JR東海にも申し入れて頂きたい。
   名城非常口工事は、建設残土の持ち込み先も決まっていない、運搬ルートの環境影響調査もされていない、これでは沿線住民から不安の声があがるのは当然だと思います。市長には、リニア沿線住民の生活環境を守る立場で、(地元調査や環境モニタリングなどの要望に対し、)JR東海から沿線住民への誠意ある対応がなされるところまで見届けてくださるようお願いいたします。(つづく)

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