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2018年5月13日 (日)

「リニアありき」大深度地下工事説明会に参加して

5月10日、JR東海はリニア建設工事で、地表から深さ40メートル以上の「大深度地下」を使用するための、住民向け説明会を行いました。

国の認可を受ければ、用地買収が不要になる大深度のトンネルは、春日井市や名古屋市守山区、北区、東区、中区などで計画され、JR東海は今年3月、国土交通省へ認可申請を行いました。

説明会は10日から18日まで名古屋、春日井両市で計5回開催されます。初日は、東区の会場に沿線住民のみなさんはじめ130人が集まり、私も参加しました。

本来、大深度地下の使用は、住民に対する説明が「任意」とされ、国の認可を受ければ用地買収が不要という、開発者にとっては、大変都合のよい仕組みです。
それだけに、沿線住民の生活環境に影響はないのか、工事の影響で異常が起こった場合の補償問題など、住民の立場で明らかにする必要があります。

会場からは、「トンネルは名古屋市内の断層を通るのではないか」「トンネルで事故が起きた場合、どれくらいの時間で地上に出られるか」、大深度から地表に影響が出た場合の補償など、次つぎ質問の手があがりました。


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断層について、JR東海は自社の調査や、名古屋市の調査結果により、トンネルに影響はないとほとんど断言しました。

しかし、名古屋市の調査では、想定される堀川、尼ケ坂の両断層について、地層に「たわみ」が確認され、「断層の存在を否定できない」とし、国へ調査を要請しているところです。そのようななかで、影響はないと断言できるものでしょうか。

災害時の対応については、リニアルートの86%がトンネル走行のため、特に市民の関心が高く、これまでも、JR東海に対し、避難計画を明らかにするよう求める声があがっていました。私も、市からJR東海に要請するよう、市議会で求めてきましたが、具体的な計画は明らかにされていませんでした。

JR東海は、5キロ間隔で設ける非常口から、40人規模のエレベーターなどで地上に出ると説明しましたが、時間については明言しませんでした。
これには会場から、高齢者や車いす、小さい子ども連れといった人たちの移動は考慮しているのかと指摘がありました。

また、乗務員については、当初から「複数人数」としか答えておらず、この説明会に至っても、「避難計画のシュミレーションのなかで人数を決める」と言うだけで、不安をおぼえます。

トンネルより上部、地表に影響が出た場合の補償については、協議すると答えましたが、「何かあった場合」です。心もとない回答に、会場から再質問の手がいくつもあがりましたが、「もう時間がない」と説明会は打ち切れれました。

大深度法の前提は、「公共の利益となる事業」です。リニアは、安倍政権のもとで国家プロジェクトとされ、3兆円もの公的資金を受けながら、あくまで「民間事業」として、契約情報などの情報公開を免れています。

これが、4大ゼネコン談合事件の温床になったことは、否定できません。

公共の利益、公正、公平という前提が、リニアからはまったく抜け落ちています。

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                  5月11日付 日刊赤旗 東海・北陸信越のページより

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